「この世界は物語であふれている」 これほど ego:pression のイマーシブシアターに合った言葉はないだろう。 それは、単に今回の『鳳明館物語』に限った話ではなく、彼らが作るすべてのイマーシブシアター作品に言えることだ。 最近何をしていたか 前回のブ…
ネット上の見ず知らずの人の言葉で傷ついたことはあるだろうか。 僕はない。もしかしたらあったかもしれないが、記憶には残っていない。 一方で、見ず知らずの誰かを傷つけたことはあるだろうか。 僕はたぶんあるはずだ。 面と向かっては言わないはずの言葉…
本来、設立趣意書とは、広く社会に向けて書かれるものなのかもしれないが、私はあえて、この会社に集ってくれるであろう未来の社員だけに向けて語ってみようと思う。 なぜならば、私にとっての会社とは、何かの期待を持って集まる人々の集合のことだからだ。…
タイトルに入れた「倫理エンジニア」は完全に造語で、英語の”ethics engineer”を含め誰も使っていそうにないので、今の世の中にそのような職種があるわけではないのだが、最近思いついたことを整理したいのと、あわよくばそんな職で雇ってくれるところがない…
ego:pressionという団体のイマーシブシアターに対する考えは前回の記事で書いた通りだが、今日はその最新作『RANDOM18』の感想をまとめようと思う。 どういう作品だったかを簡単に 廃業した5階建のカプセルホテルビルを近未来のシェルターに見立て、人類滅亡…
このブログで何回か紹介している「イマーシブシアター」の公演を行なっている団体 ego:pression について、自分の中で一つの発見というか理解というか、なぜここまで何度も感動できる公演が続けられるのかの仮説ができたのでまとめてみる。 イマーシブシアタ…
自分とは異なる意見や価値観を単純に拒絶しないことを寛容と表現するが、これと似た振る舞いに無関心がある。関心が無ければ拒絶もしない、という寸法だ。 誰の説明だったかは忘れたが、寛容と無関心の違いは何か、という問いへの回答の一つに、「自らへの不…
「インターネットの治安が今後向上するか」という問いに感覚だけで答えると、僕は「向上する」と返す。 「治安」という表現が意味するものはだいぶ広いが、例えば、不正アクセスやコンピュータウィルスの被害から、ネット上での誹謗中傷や虚偽情報による健康…
好きな飲食店がある。 住んでいる所から歩いていける距離に古くからある、一番安いメニューは500円のラーメンで、餃子やチャーハンがあって、定食はどれも千円以内で食べられる、カウンターだけで10席程、目の前で料理が作られている、いわゆる街中華と呼ば…
昔の僕のような、自然科学系の学科(「物理学科」とか「化学化」とか「生物学科」とかそういうの)を専攻しながらなんとなく生きている未就業の学生に向けての誘いの言葉。 年を経ると患うという「若者にアドバイスしたい病」に、僕も漏れなくかかった記事で…
今週は個人的な映画週間で、映画館で観た作品だけで5作品もある。 その中で一番ぶっ飛んでるな!と思ったのは『パーフェクト・ケア』なのだが、 『アイの歌声を聴かせて』という作品を観て、内容とは大して関係がないある疑問が浮かんだので、それについて少…
以前ブログに書いた ego:pression のイマーシブシアター『リメンバー・ユー』を千秋楽まで観終えたので、改めてその感想をまとめることにした。 ego:pression「リメンバー・ユー」 前回の記事を書いたときは、まだ完成前のプレ公演を1回観ただけの状態だった…
少し前からちょっと考えていることをまとめた 人をサポートする人工知能 マーベルの映画『アイアンマン』に出てくるジャービスのような存在が好きだ。 『アイアンマン』を観ていない人に簡単に説明すると、ジャービスというのは作品中に登場する人工知能(AI…
色々なところで絶賛されているように見えた「監視資本主義: 人類の未来を賭けた闘い」が邦訳されたので読んでみた。 単著であることと、”監視”資本主義というタイトルから面白そうな内容が想像できなかったので、読み始めのモチベーションは若干低かったのだ…
先日、11/14から上演が始まるダンスパフォーマンス団体 ego:pression による新作イマーシブシアター「リメンバー・ユー」のプレ公演を体験する幸運にあずかれた。 彼らのイマーシブシアター公演は、昨年行われた初めての上演でその魅力に取り憑かれ、以来追…